調査業の歴史

調査業界小史

第四回 業界の現況

現在、日本の調査会社の数は大・中・小・支店等々を合わせて
1,000社とも1,500社ともいわれてますが、実態はよく分りません。

なぜならこの業種は、大阪府においては府に届出するだけで
誰でも開業できる分、浮沈が激しいため末端数が把握できないからです。

また、弁護士事務所・司法書士・行政書士・税理士等から、
単身のフリーまで、調査専従業でない人々も
便宜上届出しているケースも多くみられるからです。

推定ではありますが、本当の意味での独立専業業者は
全国で400社あるかないか、というのが妥当でしょう。
その8割近くが東京・大阪及びその周辺で、
地方ではこの業はほとんど成り立ちません。

しかも、この約400社の内、従業員20名以上は約50社、
100名以上にいたっては10社ほどにすぎません。
つまり、大半が小が零にすぎず、いわばかなり貧しくて厳しい業界なのです。

それでも、業界は自助努力に取り組み、
現在全国に地方単位の協会があり、その統轄上部団体として
「全国調査業協会連合会」と「日本調査業協会」(いずれも千代田区)があります。

わが「関西総合調査協会」はこの「全国調査業協会連合会」に属し、
同時に「大阪興信探偵業協同組合」も併営して活動しています。

但し、この協会活動の根幹はすべて大阪発といって過言ではありません。
昭和59年に大阪で協会を設立、
翌60年全国唯一の公益法人(社団)を取得。
そして全国組織の建ち上げのリーダーとなり、
大阪での「興信所条例」(差別調査排除のための府条例で、
正式名称は長くて難解なので省略)にも協力してきました。

更には大阪府のみならず、府警本部、同和運動団体等とも連携して
世のため・正義のため努力してきました。

しかし、何分にもバブルの崩壊以降、
またまた業協にも”冬”が訪れ、大半の業者は苦しみながらも
「引くに引けない」ために身を削って頑張っています。

むしろ、この厳しさによって自然淘汰が進み、
ライセンス式(欧米式)になっていくのがあるべき姿かも分かりません。

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